初夏に旬を迎えるびわを使って、やさしい香りのびわ酒をつくりませんか? 材料はびわ、氷砂糖、「いいちこ」の3つだけ! びわにある一工夫をするだけで、たった1週間でびわのおいしさをぎゅっと凝縮した漬け込み酒が完成します。ストレートやロックのほか、おすすめの割り方もご紹介します。
ジューシーなびわを使った、とろりと甘い「びわ酒」はいかが?
初夏を代表する果物の一つである「びわ」。露地ものの流通は5~6月にかけての短い間だけですが、漬け込み酒にすれば一年中楽しむことができます。
つくり方はとても簡単で、びわを氷砂糖と一緒に「いいちこ」に漬けるだけ。温暖な地域で栽培されるびわは、南国フルーツのような風味を持つ「いいちこ25度」と相性ばっちりで、漬け込むと杏仁のような甘くやさしい風味が生まれます。
漬け込む前にびわに十字の切り込みを入れるという一工夫をすることで、短期間でも甘みがグッと抽出され、とろりと濃厚な味わいに。ストレートはもちろん、さまざまな飲み物で割って飲んでもびわの甘みをしっかりと味わえます。
※自家製漬け込み酒をつくる場合、酒税法の規定で、アルコール20度以上の酒類で漬けなければならず、ぶどうや穀類等と一緒に漬けることは禁止されています。自家製漬け込み酒は、他者への提供や販売、譲渡はできません。
びわ酒の材料
・保存瓶(1.0L以上のサイズがおすすめ)
・いいちこ25度…450ml
・びわ…300g(6~8個位)
・氷砂糖…60g(甘めが好きな方は80g)
びわ酒の作り方①|保存瓶を消毒する
漬け込む容器を消毒します。消毒用アルコールを浸み込ませたキッチンペーパーで、容器の内部をまんべんなく拭きます。菜箸やトングを使うと便利です。
びわ酒の作り方②|びわを洗う
びわをやさしく洗い、水気を拭き取ります。へその部分は水が残りやすいので、しっかりと拭き取りましょう。
びわ酒の作り方③|びわのヘタを取り、切り込みを入れる
びわのヘタを手でひねるように取ります。包丁を種に当たるところまで差し込み、十字の切り込みを入れます。
びわ酒の作り方④|漬け込む
①の保存容器に、③と氷砂糖(60g)を入れ、「いいちこ25度」(450ml)を注ぎます。
びわが浮いて空気に触れると、触れた部分が黒っぽく変色します。ラップをふんわりと丸めて重し代わりにのせておくと変色が防げる上、しっかり漬かってより甘みが出やすくなるのでおすすめです。
容器全体を軽くゆすり、「いいちこ25度」に材料をなじませます(1日3回ぐらい行うと早く飲み頃になります)。
びわ酒の作り方⑤|完成
漬け込んで1週間後から飲み頃です。直射日光が当たる場所や高温になりやすい場所を避け、常温で保存してください。
びわ酒のおすすめの飲み方
ここでは、びわ酒のおいしい飲み方をご紹介します。
ストレート
びわ酒ならではのコクのある甘みを存分に堪能するなら、まずはストレートで。とろりとした舌ざわりに、心も癒されます。
ロック
さらさらと心地よい喉越しと自然な甘さが楽しめるロック。みずみずしくクリアな味わいなので、軽く1杯飲みたいときにおすすめです。
炭酸割り
びわ酒の穏やかな甘みに炭酸の爽やかさが加わり、食中酒にもぴったりの飲み口に。レモンのスライスを浮かべると酸味とほのかな苦みがプラスされ、風味がアップします。
おすすめの割合 びわ酒1:炭酸飲料1
お湯割り
びわの甘みが、「いいちこ」のうまみとともにじんわりと体に沁みわたるお湯割り。眠る前のリラックスタイムにもぴったりです。
おすすめの割合 びわ酒1:お湯1
牛乳割り
びわ酒のまろやかな味わいにミルキーな風味が加わったクセになる1杯。デザートカクテル感覚で楽しめます。
おすすめの割合 びわ酒1:牛乳1
ジャスミン茶割り
ジャスミン茶のすっきりとした味わいのあとに、びわの甘みと「いいちこ」の香ばしさがほんのりと感じられます。初夏にぴったりの爽やかなドリンクです。
おすすめの割合 びわ酒1:ジャスミン茶 1
甘く柔らかな香りと味わいが楽しめるびわ酒。今しか作れない旬の味を、ぜひお試しください。
※記事の情報は2023年5月23日時点のものです。
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レシピ監修/福光佳奈子さん
薬用酒レシピ開発者・野菜ソムリエプロ。札幌市生まれ。会社員時代に梅酒が大好きになったことがきっかけで、梅酒作りをはじめる。趣味として、果実酒や野菜酒、ハーブ酒などレシピ数を増やしていく。スパイスやエディブルフラワーなど、とり入れる食材の幅は広がり続け、これまでに1000種類以上のレシピを開発。著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版している。