1979年に誕生した本格麦焼酎「いいちこ」。今ではおなじみとなったこの商品名はどのようにして生まれ、どんな意味が込められているのでしょうか? 「いいちこ」誕生の秘密もご紹介します!
「いいちこ」の意味は? 名前の由来は大分弁?
「いいちこ」は、大分県北部の方言で「いいですよ」とか「よいですよ」という意味です。「~ちこ」はこの地方特有の強調表現で、「そうちこ(そうだよ)」「~するちこ(~するよ)」というふうにも使います。
三和酒類が大分県北部に位置する宇佐市に本社を置いていることから、地元の地域性を生かした親しみのある商品名ということで採用されました。
「いいちこ」の名付け親はだれ?
では、「いいちこ」という商品名は一体だれが考えたのでしょうか? 答えは、この古いハガキにあります。
これは麦焼酎の新商品発売に先立って、地元・大分で「僕の名前をつけてください」とネーミングを募集し、寄せられた約1200通の応募ハガキの中にあった一枚。三和酒類の看板商品である「いいちこ」は、なんと一般の方が名付け親だったのです!
さらに「いいちこ」の愛称である「下町のナポレオン」も、この時の一般公募から生まれました。
▼「下町のナポレオン」の愛称についてはこちら! 「下町のナポレオン」の愛称はなぜ生まれたのか? そこに込められた意味とは?〈いいちこトリビア①〉 |
麦焼酎「いいちこ」はどのようにして生まれたのか?
三和酒類はもともと、1958年に宇佐地方の3つの酒蔵が集まって日本酒の共同瓶詰場として発足しました(翌年にもう1社参加)。1972年に4社が正式に合併したのを機に、日本酒以外の新たな事業にもチャレンジしていこう!というムードが社内で高まります。
本格焼酎づくりへの参入も、その挑戦のひとつでした。とはいえ、焼酎づくりの経験があるわけでもなく、商品開発は文字通り手探り状態。また、当時飲まれていた焼酎は香りが強く独特なものが主流でしたが、三和酒類が目指したのはクセがなくて飲みやすく、フルーティーな香りの麦焼酎。なかなか思うようなものができずに開発は難航しました。
さまざまな試行錯誤の末に、1979年2月1日、ついに本格麦焼酎「いいちこ」を発売。その後も三和酒類を代表する商品としてお客様に長く愛され、2019年に発売40周年を迎えました。
ちなみに商品ラベルに描かれた「いいちこ」のロゴや村の風景イラストは、大分県在住のグラフィックデザイナー・波多野義孝さんの手によるもの。発売当時から今も変わらずに「いいちこ」の顔として親しまれています。
時代を越えて飲み継がれる「いいちこ」
麦焼酎第1号の発売から現在まで、「いいちこ」と名の付くさまざまな焼酎が生まれました。その歴史をご紹介します。
1979年(昭和54年)発売
1985年(昭和60年)発売
いいちこシルエット
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1990年(平成2年)発売
1992年(平成4年)発売
いいちこスーパー
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1998年(平成10年)発売
いいちこフラスコボトル
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2005年(平成17年)発売
いいちこスペシャル
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2006年(平成18年)発売
いいちこ民陶くろびん
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いいちこ深薫
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(※飲食店限定商品)
2008年(平成20年)発売
いいちこ日田全麹
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2010年(平成22年)発売
特撰いいちこ日田全麹
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2014年(平成26年)発売
いいちこ空山独酌 麦
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2015年(平成27年)発売
2019年(平成31年)発売
2020年(令和2年)発売
いいちこ下町のハイボール
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2021年(令和3年)発売
いいちこ下町のハイボール GOLDEN BLEND
▶「いいちこ下町のハイボール GOLDEN BLEND」開発者インタビュー
1979年の誕生から40年以上、多彩な味わいや飲み方を提案してきた「いいちこ」。時代を越えて愛され続ける麦焼酎を、これからも毎日の食卓でお楽しみください。
※記事の情報は2022年1月7日時点のものです。