この先も末永く健康的に焼酎ライフを楽しむために、きちんと知っておきたい「焼酎の適量」。焼酎25度、20度、30度の場合の適量は? 純アルコール量の計算方法は? 焼酎を安心して飲むためのヒントをお届けします。
※以下にご紹介するのは、一般に推奨されている飲酒量等の情報です。年齢や飲酒習慣、アルコールの分解能力の違い等により、適量には個人差があります。ご自身にとっての適量を把握し、その時の体調なども考えながらお酒をお楽しみください。また、20歳未満の方や車を運転される方、妊娠中、授乳期の飲酒は絶対にやめましょう。
お酒の適量って、1日あたりどれくらい?
「お酒の適量」と一口に言っても、アルコール度数5%のビールもあれば40度のウイスキーもあったりと、世の中にはいろんな種類のお酒があり、そのアルコール度数もさまざまです。では「適量」とは、どのように考えればよいのでしょうか?
厚生労働省が推進する「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」のWebサイトには「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールで約20g程度と記載されています。
“純アルコールで約20g”とは、お酒に含まれるアルコール(エタノール)自体の重さが約20gであるということ。飲んだお酒の量ではなく、摂取した純アルコール量を基準としているのです。
ただし、一般的に女性は男性に比べてアルコール分解速度が遅く、体重あたり同じ量だけ飲酒したとしても女性は臓器障害を起こしやすいなど、アルコールの影響を受けやすいことが分かっています。こうした理由から、女性の飲酒量は男性の1/2~2/3程度が適当と考えられています。
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生活習慣病のリスクを高める純アルコール量は?
「節度ある適度な飲酒量」を示す一方で、厚生労働省は平成25年から開始した「健康日本21《第2次》」の中で「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」として1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上と定義しています。
生活習慣病のリスクを高めないためには、飲酒量をこの数値未満にする必要があります。まずは、自分が飲んでいるお酒にどれくらいの純アルコールが含まれているのか把握することが大切です。
お酒に含まれる純アルコール量を計算するには?
お酒に含まれる純アルコール量は、アルコールの比重も考慮して、以下の計算式で算出できます。
お酒の量(ml)× アルコール度数(%)/100 ×0.8(アルコールの比重)
=純アルコール量(g)
たとえば、アルコール度数5%のビールを350ml缶1本飲んだ場合、
摂取した純アルコール量は
350(ml)×5(%)/100×0.8=14g
アルコール度数12%のワインを200ml飲んだ場合、
摂取した純アルコール量は
200(ml)×12(%)/100×0.8=19.2g となります。
焼酎25度の適量は?
では、焼酎の適量はどれくらいでしょうか? 一般に流通している本格焼酎のアルコール度数は25度前後が主流です。上記の計算式を応用すれば、焼酎25度の適量が何mlなのかも算出できます。純アルコール摂取量を20gとして計算すると
<焼酎25度の場合>
X(ml)×25(%)/100×0.8=20(g)
X(ml)=100
焼酎25度の適量は100mlであることが分かります。
焼酎20度・30度の適量は?
焼酎には柔らかな飲み心地の20度やじっくり味わいたい30度のものもあります。それぞれの純アルコール摂取量20gに相当する量も計算してみましょう。
<焼酎20度の場合>
X(ml)×20(%)/100×0.8=20(g)
X(ml)=125
焼酎20度の適量は125ml
<焼酎30度の場合>
X(ml)×30(%)/100×0.8=20(g)
X(ml)=83.333…
焼酎30度の適量は約83mlとなります。
適量を守りながら健やかな焼酎ライフを
焼酎の適量を知って、思っていた以上に少ないと感じた焼酎ファンの方もいらっしゃるかもしれません。ですが、焼酎は水割り、お湯割り、炭酸割りなど割って楽しむことができるため、飲む量やペースをコントロールしやすいお酒とも言えます。
自分の適量を守る、その日の体調を考える、水や食事と一緒にゆっくり味わう、休肝日を設けるなどして、おいしく健康的な焼酎ライフをお楽しみください。
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※記事の情報は2022年5月10日時点のものです。