「いいちこ」づくりの大ベテラン・丸尾剛さんが、全国各地の“酒場メシ”を食す! 今回訪れたのは、地元・神戸の食材をたっぷり使ったおばんざいが自慢の『Kitchen Witch』さん。お客さんのほとんどが注文するという揚げたてサクサクの「神戸牛のメンチカツ」を、国産レモンを贅沢にきかせた「いいちこ深薫」のソーダ割りとともにいただきます!

“酒場メシ”ハンター

丸尾剛さん

丸尾 剛(まるお つよし)
三和酒類株式会社 SCM本部所属
40年の焼酎づくりのキャリアを生かし、社内の若いつくり手たちのスキルアップをサポートする「焼酎づくりの先生」。普段家で飲むのは、もっぱら「いいちこ20度」か「いいちこ日田全麹」。最近、麹を使った調味料づくりにハマッている。

体と心を癒すおばんざいと笑顔で魔法をかける『Kitchen Witch』

神戸三宮駅から歩いてすぐ。少し足を延ばせば異国情緒あふれる北野異人館街という中山手通に、今回丸尾さんが目指す『Kitchen Witch(キッチン ウィッチ)』さんはあります。

店の扉を開けると、店主の青木菜穂美さんが、彩り豊かなおばんざいが並んだカウンターの向こうからやわらかな笑顔で迎えてくれました。

『Kitchen Witch』青木菜穂美さん
生まれも育ちも神戸という店主の青木菜穂美さん。ご常連さんからは“菜穂美ママ”と親しみを込めて呼ばれている

青木さんが一人で切り盛りするこの店を三宮でオープンしたのは2017年。それ以前は神戸市西区でカフェを営んでいたと言います。

青木「私自身、お料理するのもお酒を飲むのも大好きで。前のお店もカフェなんですがお酒も飲めて、時々ワイン会をしたり、日本酒の会をしたり。だから、今はそれが毎日になった感じですね(笑)」

『Kitchen Witch』内観
ワンオペでお客さんを迎えられるようにメインはカウンター席。仕切り窓の向こうにテーブル席も

聞くところによれば、『Kitchen Witch』という店名はヨーロッパに伝わる“かまどの妖精”に由来するそう。

青木「かまどにKitchen Witchがいるお宅は、お料理がおいしいって。お料理の仕上げにワンアクセント加えてくれると言われているんですよ」

店内も、青木さんが思い描く「ヨーロッパの農家の納屋」を形にしたものです。

『Kitchen Witch』内観
窓の木枠やキルトのタペストリーなど、ぬくもりを生み出す空間演出も青木さんの手によるもの

そして自分で店を開くにあたり、役に立ちそうな唎酒(ききざけ)師や栄養士、野菜ソムリエなどの資格を次々に取得。その知識を、提供する日々の料理やお酒に生かしています。

『Kitchen Witch』おばんざい

そんな風に自分の「好き」に邁進する青木さんのもとには、30代から70代まで幅広い年齢層のお客さんが訪れます。

青木「L字型のカウンター席だから、お客様同士もおしゃべりしやすいんでしょうね。ここでの会話が仕事につながったりすることもあるようで。自分の娘くらいの年齢のお客様もよく来てくれますよ。実のお母さんにはなかなか話せないような悩みを打ち明けてくれたりして。そういうのが嬉しいんですよね」

オーダー必至! 神戸のおいしさが詰まった「神戸牛のメンチカツ」

栄養士や野菜ソムリエの資格ももつ青木さんが腕をふるうおばんざいは、どれも体が喜ぶものばかり。食材もできるだけ地産地消にこだわって選んでいるそう。

『Kitchen Witch』おばんざい

青木「神戸の西区や北区はもともと農村地域なんです。小松菜の収穫量も多いですし、すごく有名なトマト農家さんがあったり。兵庫県の南の播州の方に行くとお米の栽培が盛んになって、その播州より少し北の三田の方に行くと酒米が取れたり。食材にはすごく恵まれた土地なんです」

そんな神戸食材の代表格といえば、やはり神戸牛でしょう。青木さんが丸尾さんにおすすめしてくれた自慢料理も、ズバリ「神戸牛のメンチカツ」。ご常連さんのほとんどが注文するという人気の一品です。

『Kitchen Witch』神戸牛のメンチカツ

新鮮な葉野菜の緑色に、揚げたてのきつね色。

青木「ごくシンプルなメンチカツなんですけど、しっかりと塩コショウを効かせているので、できたらソースなしで召し上がってみてください。淡路島産の甘い玉ねぎもたくさん入っています。これがね、国産レモンをたっぷり搾った『いいちこ深薫』のソーダ割りに合うんですよ」

神戸牛のメンチカツと「いいちこ深薫」のソーダ割り

丸尾「では、熱々のうちにいただきましょう!」

神戸牛のメンチカツの断面

丸尾「わ。外カリカリ、中はふっくら。素材の複雑な味わいがジュワッと広がります。玉ねぎが肉のうまみを引き立て、肉も玉ねぎのいいところを引き立てている感じ。ほんと、ソースは付けずにそのまま食べたほういいですね」

そして、シュワシュワと泡立つ、レモン入りの『いいちこ深薫』ソーダ割りを。

「いいちこ深薫」のソーダ割りを飲む丸尾さん

丸尾「あー、いい。間違いない組み合わせですね。『いいちこ深薫』って料飲店向けの『いいちこ』なので、いろいろな料理に合うようにつくられているんですが、その名の通り味わいが深いんですよ。メンチカツと『深薫』が、互いにそれぞれの良さを出し合っていますね。しかも、レモンの香りと酸味が加わることで、常圧蒸留焼酎ならではの甘みがさらに際立ちます」

青木「おいしいですよね。私も一番好きな『深薫』の飲み方なんです」

今食べたい野菜がたっぷり! 特製出汁をきかせた「野菜の炒めもの」

次に青木さんが「これも食べてみてください」と作ってくれたのが、「野菜の炒めもの」。

『Kitchen Witch』野菜の炒めもの

神戸牛の切り落としに、小松菜と豆苗、長ネギを炒め合わせた一皿です。実はこの小松菜、青木さんが自宅の菜園で育てているものなのだそう。

青木「菜園って言っても本当に小さいもので、家庭で育てやすい葉野菜とかハーブ類が中心ですけど。でも、私は野菜を食べるのも、お料理するのも、育てるのも好きなんですよ。今回は小松菜を使っていますが、白菜のおいしいときには白菜を使ったり、その時季の野菜の顔を見て組み合わせを決めています」

これには、「いいちこフラスコボトル」のロックを合わせます。

「いいちこフラスコボトル」のロックと野菜の炒めもの

丸尾「いただきます!」

野菜の炒めもの

丸尾「野菜がめちゃくちゃシャキシャキで風味豊かです。シンプルな塩コショウ味を想像していたんですけど、この野菜炒めはちょっと味わいが複雑ですね。ごはんも進みそうです」

青木「ベースにお出汁を使っているからだと思います。うちのお料理は基本的にそんなに濃い味のものがない代わりに、鰹と昆布、干し椎茸で取ったお出汁をきかせているんです」

丸尾「なるほど。だからお酒にもごはんにも合うということですね」

感心しつつ、「いいちこフラスコボトル」のロックを傾けます。

「いいちこフラスコボトル」のロックを飲む丸尾さん

丸尾「野菜のみずみずしさと、『いいちこフラスコボトル』のミネラル感、これがものすごくマッチしますね。炒めても野菜のみずみずしさがここまで残っているなんて、さすが野菜ソムリエ。『Kitchen Witch』さんのおばんざいは基本的に野菜が主役なので、たぶんどの料理にも『フラスコボトル』は合うんじゃないでしょうか」

青木「私も『フラスコボトル』をストレートでクイッと飲むのが好きで。今でもお店で月に1回『お酒の会』を開いていて、以前、色んな『いいちこ』商品を飲み比べる会をやったこともあるんですよ。『いいちこ』は安くて、おいしくて、しかも広告のイメージもあってオシャレですよね。だから私は若い女性にこそおすすめしたいんです」

丸尾「菜穂美ママにそう言っていただいたら、なんだか『いいちこ』の格が上がった気がします(笑)」

『Kitchen Witch』の棚に並んだ「いいちこ深薫」のボトル

「自分の作った料理を食べてくれる人がいるのは幸せなこと」

料理とお酒はもちろんのこと、青木さんとの会話や店の雰囲気にすっかりくつろいだ様子の丸尾さん。 実は、青木さんには元CA(キャビンアテンダント)としてバリバリ働いていたという経歴も。家庭の事情で退職せざるを得なくなり、自宅近くでも何かできる仕事を、と選んだのが飲食の道でした。

料理を作る青木さん

青木「うちの実家は祖父、祖母に加え、大叔母さんなど親戚も一緒に暮らすような大家族だったんです。大きな羽釜でごはんを炊く昔ながらの家で。お料理は祖母がいろいろ教えてくれて、おままごと=お料理というくらい大好きになりました。

小学生の頃、家の近くにあったインターナショナルスクールに通うアメリカ出身の女の子とお友達になったんです。その子の家に遊びに行ったら、ママが焼いた手作りクッキーを出してくれて。それが素敵で、すごく憧れてね。小学3年生の誕生日に、親にせがんでガスオーブンを買ってもらいました。そのオーブンで家族のためにいろんなお料理やお菓子を作りましたね。このお店のコンセプトや雰囲気も、そのお友達の影響が大きいと思います」

『Kitchen Witch』魔女モチーフの飾り

常に好きな料理とお酒のことを考えていられるこの仕事は、「自分にとっての天職」だと微笑む青木さん。朝9時から夜11時まで店に立って料理をし、お客さんを迎え、家に帰れば家事をこなし、野菜まで育てる毎日です。

青木「自分で作ったお料理を食べてくれる人がいるっていうのは、作り手としては一番幸せなことです」

そんな青木さんの営むお店『Kitchen Witch』を訪れて、丸尾さん、いかがでしたか?

丸尾「完全に青木さんの魔法にかかってしまいました(笑)。料理は、もちろん食材そのもののおいしさもありますけど、そこに青木さんの人柄や人生のストーリーといったエッセンスが加わることで、よりボリューミーになるんですね。それに接客がきめ細かいというか、お客さん1人1人に合ったおもてなしをされているのもすごいなと。青木さんの深い思いやりや、ホスピタリティを感じたひとときでした」

『Kitchen Witch』で青木さんと談笑する丸尾さん

今回お世話になったお店はこちら!

『Kitchen Witch』外観

『Kitchen Witch』
兵庫県神戸市中央区中山手通1-8-1明関ビル4F
TEL:090-7485-6574
営業時間:11:30〜14:00、17:00〜23:00
定休日:日曜日、月曜日、祝日

※記事の情報は2024年5月31日時点のものです。