日本最古のカクテルともいわれる「柳陰(やなぎかげ)」をご存知ですか? みりんと焼酎を半々で割った飲み方で、江戸時代から親しまれてきた夏の風物詩ともいえるお酒です。やさしくてどこか懐かしい甘みとひんやりとした冷たさが心地よい、癒しの一杯をぜひお試しください。
かつては高級酒として重宝されていた「みりん」
現在は調味料として定着している「みりん」ですが、日本の酒税法上ではアルコール飲料に分類されており、甘いものが貴重だった時代には高級酒としても知られた存在でした。
今回紹介する「柳陰」は、かつては甘みが強く、そのままでは飲みにくかったみりんに焼酎を加え、飲みやすくしたのが始まりとされています。江戸時代の人々はこれを井戸で冷やし暑気払いとして楽しんだそうで、古典落語の演目「青菜」にも、主人公の植木屋が蒸し暑い日に旦那から柳陰を勧められるシーンが出てきます。
この風流な名前の由来は、川のほとりの柳の木陰でちびちび風流に飲んだことから。ただし「柳陰」という呼び名は関西でのもので、関東では「直し」や「本直し」とも呼ばれています。
巷ではさまざまなみりんが販売されていますが、「柳陰」を作るときには〈原材料に水あめなどの糖類が含まれておらず、パッケージに「伝統仕込み」「本格仕込み」と書いてある本みりん〉を使うのがおすすめです。
本格麦焼酎「いいちこ20度」を使った「柳陰」の作り方
ここでは本格麦焼酎「いいちこ20度」を使った「柳陰」の作り方をご紹介します。「いいちこ20度」の持つ白い花のような香りとまろやかな果実の風味は、みりんのこっくりとした甘さとなじみが抜群。やさしい甘みが楽しめます。
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柳陰の作り方①
グラスに大きめのロックアイスを入れます。
柳陰の作り方②
「いいちこ20度」と本みりんを、1:1の割合で注ぎます。
柳陰の作り方③
マドラーで軽く混ぜたら完成。
<参考文献>
・ささつゆ/著『みりんの飲み方-総集編』ブックウォーカー
※記事の情報は2024年6月7日時点のものです。