梅と氷砂糖だけで作れる簡単な「梅シロップ」。このレシピでは氷砂糖の量をやや少なめにすることで、梅本来の甘みが引き立つように仕上げています。甘すぎず、やさしい甘酸っぱさが味わえる梅シロップは「いいちこ」と相性抜群。ぜひお試しください。
「いいちこ」の楽しみ方が広がる「梅シロップ」を手作りしてみませんか?
梅仕事の中でも一番手軽な梅シロップ作り。梅酒の場合、漬けてからできあがるまで数か月かかるのが一般的ですが、梅シロップはわずか3週間程度で飲み頃になるので、「梅酒の完成が待ちきれない!」というせっかちさんにもぴったりです。
多くの場合、梅シロップ作りには梅と同量の氷砂糖が使われますが、このレシピでは梅に対して2割ほど少ない量の氷砂糖を使います。そうすることですっきりとシンプルな味わいになり、梅そのものが持つ爽やかな風味が際立ちます。
そんな手作り梅シロップは、本格焼酎「いいちこ」にプラスするとまさに絶品。梅シロップのすっきりとした甘酸っぱさは、「いいちこ25度」のやわらかくフルーティな風味とバランスよく調和します。
焼酎に梅シロップを足す飲み方は「梅割り」とも呼ばれ、大衆酒場のメニューとしても人気です。今年はぜひ、手作りの梅シロップと「いいちこ」で、甘酸っぱくてどこか懐かしい「いいちこ」梅割りの味わいをご自宅でご堪能ください。
梅シロップの材料
・生梅…500g
・氷砂糖…400g
・保存瓶…1.4L以上
【梅の選び方】
青梅でも黄色い梅でもOK。青梅で作ると酸味のある爽やかな味わいになり、黄色い梅で作ると香り高くフルーティな味わいに仕上がります。
大きさは、ふっくらとした2Lサイズ以上のものがおすすめです。果皮にハリがあり、表面に傷や痛みがない梅を選びましょう。
≪保存瓶選びの注意点≫
梅は酸が強いため、鉄製のフタが付いた瓶を使うと錆びる可能性があります。瓶を選ぶときは、ガラス製やプラスチック製のフタのものを選びましょう。
梅シロップの作り方①|保存瓶を消毒する
保存瓶を手洗いし、自然乾燥させます。乾いたら消毒用アルコールを浸み込ませたキッチンペーパーで、瓶の内部をまんべんなく拭きます。菜箸やトングを使うと便利です。
【Point】食洗機は使用せず、隅々まで手で洗いましょう。また、布巾で水気を拭き取ると布の繊維や雑菌が入ってしまう可能性があるため、必ず自然乾燥させてください。
梅シロップの作り方②|梅を洗う
大きめのボウルにたっぷりと水を張って梅を洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。
【Point】梅に水気が残っているとシロップが発酵する原因になるため、きちんと拭き取りましょう。
梅シロップの作り方③|梅の下処理をする
1.竹串で梅のヘタを一つずつ取り除きます。
2.次に、竹串を使って梅に穴を開けます。穴を開けることで梅の果汁が浸出しやすくなり、氷砂糖が溶けるスピードもあがるため熟成期間が短縮できます。
梅シロップの作り方④|梅と氷砂糖を瓶に詰める
①の瓶に、梅と氷砂糖を交互に入れます。終わったら、保存瓶は日の当たらない冷暗所に置いておきます。
梅シロップの作り方⑤|瓶をゆする
1日2~3回程度瓶を軽くゆすり、梅と砂糖が常に触れている状態を保ちます。梅の果汁が浸出して氷砂糖が溶け出してきたら、瓶を軽く傾けてそれらを混ぜ合わせます。
梅シロップの作り方⑥|梅を取り出す
漬けてから3週間ほど経ち、梅がしおれてきたら、アルコールで消毒した菜箸や穴杓子を使って梅を引き上げます。
梅シロップの作り方⑦|完成
すべての梅を取り除いたら完成、飲み頃です!
完成した梅シロップの保存方法
できあがった梅シロップは、使用した瓶のまま、もしくはアルコール消毒した小瓶などに適宜詰め替え、日の当たらない冷暗所、または冷蔵庫に入れて保存しましょう。
特に気温が高まる夏は、保管場所の温度には十分に注意してください。
梅シロップの発酵を防ぐには?
梅シロップを作る際、まれに熟成過程や完成後にシロップが発酵してしまうことがあります。「発酵」とは、梅や保存瓶の内側に付着していた微生物が梅シロップの中の糖を分解してアルコールを作り出してしまうことで、発生するとシロップの表面がシュワシュワと泡立ちます。
一度発酵してしまうとリカバリーが難しく、梅本来の風味も落ちてしまうため、以下のポイントを押さえて発酵を未然に防ぐのが重要です。
Point1.水気はしっかり取る!
保存瓶や梅に水気が残っていると発酵しやすくなります。梅シロップの作り方①、②にも記載がある通り、保存瓶は水気が残らないようにしっかりと自然乾燥させ、梅は表面の水気をしっかりと拭き取りましょう。
Point2.瓶をゆすり、氷砂糖を早く溶かす!
氷砂糖が溶けるのに時間がかかりすぎることも、発酵の原因になります。氷砂糖は梅に含まれる水分に触れることで溶けていくため、梅と氷砂糖が触れ合った状態を常にキープするために、1日2~3回は必ず瓶をゆすりましょう。
Point3.保管、保存は15℃以下で!
瓶の置き場所の気温が高すぎることも、発酵の原因の一つです。熟成期間中は15℃以下の冷暗所で保管し、完成後も冷暗所か、もしくは冷蔵庫に入れて保存しましょう。
完成した梅シロップで! 「いいちこ」梅割りのすすめ
ナチュラルな梅の風味いっぱいの梅シロップは、クセがなくフルーティな香りを持つ「いいちこ25度」と相性抜群!
ここではおすすめの「いいちこ」梅割りと、「いいちこ」梅割りソーダの作り方をご紹介します。
「いいちこ」梅割り
「いいちこ25度」に梅シロップを注ぐだけ。シンプルだからこそ、「いいちこ」の持つまろやかなうまみと、梅シロップの芳醇な味わいが楽しめます。
おすすめの割合 いいちこ2:梅シロップ1
「いいちこ」梅割りソーダ
シュワッと爽快にいきたいときはこちら! 炭酸の泡が弾ける度に、爽やかな梅の香りが広がります。すっきりした飲み口なので、食中酒にもおすすめです。
おすすめの割合 いいちこ2:梅シロップ2:炭酸水3
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少量たらすだけで、いつもの「いいちこ」がさらにおいしくなる手作り梅シロップ。
砂糖の甘さは控えめで、梅そのものの香りと味わいがギュッと詰まった梅シロップを、今年はぜひ作ってみてはいかがでしょうか?
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※記事の情報は2023年6月13日時点のものです。
レシピ監修/福光佳奈子さん
薬用酒レシピ開発者・野菜ソムリエプロ。札幌市生まれ。会社員時代に梅酒が大好きになったことがきっかけで、梅酒作りをはじめる。趣味として、果実酒や野菜酒、ハーブ酒などレシピ数を増やしていく。スパイスやエディブルフラワーなど、とり入れる食材の幅は広がり続け、これまでに1000種類以上のレシピを開発。著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版している。