「いいちこ」のおいしさや楽しみ方を誰よりも分かっているはず(!)の三和酒類社員が「いいちこ」に合うと思うおつまみを激オシ! 今回は「辛島 虚空乃蔵(からしま こくうのくら)」に勤務する佐藤貴裕(さとうたかひろ)さんが登場。日本酒のプロを証明する資格「J.S.A. SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)」を持ち、お酒とおつまみの合わせ方を探求するのが趣味だという佐藤さんに、とっておきのペアリングをご紹介いただきました!

体験型の酒蔵で日本酒づくりの魅力を伝える、佐藤さんのお仕事は?

米麹をつくる佐藤さん
蒸米に種麹を振りかけ、米麹をつくっているところ

私が勤務している「辛島 虚空乃蔵」は2022年5月にオープンした施設で、日本酒とクラフトビールをつくる小さな醸造所と、「辛島 虚空乃蔵」限定酒を販売する売店、それらのお酒と一緒に地元産の食材を使ったアテをお楽しみいただける飲食スペースなどがあります。

私は、日本酒の醸造を行う「米の蔵」で働いているのですが、ここではお客さまに日本酒づくりを体験していただくことができます。実際にもろみをかき混ぜたり、蒸したお米を冷ましてタンクの中に入れたりという作業を一緒にすることで、日本酒や発酵の魅力をさらに感じていただけます。

普段から日本酒づくりに携わっていると、お客さまにはつい、日本酒づくりのこだわりをあれもこれもとお伝えしたくなってしまいます(笑)。ですがお客さまの中には、日本酒に詳しい方もいれば、気軽に立ち寄って下さった方もいらっしゃいます。なので、逐一コミュニケーションを取りながら、それぞれのお客さまに合ったお話をすることで、「辛島 虚空乃蔵」での体験を最大限に楽しんでいたくお手伝いができたらと思っています。

日本酒の製造工程はとても複雑ですが、その分つくり手の思いも込めやすいお酒です。こちらの製造場でつくったお酒は隣接の飲食スペースでも飲んでいただけるので、「おいしい!」と喜んでいただけたときにはとてもうれしいです。

おいしさを増幅させる、ペアリングへの探求心が止まらない!

日本酒のテイスティングをする佐藤さん

私はもともと日本酒づくりを志し、三和酒類に入社しました。3年間「いいちこ」づくりを経験した後、4年目からは日本酒「和香牡丹」の製造を担当しています。「いいちこ」のイメージが強い三和酒類ですが、「和香牡丹」は三和酒類の原点とも呼べるお酒で、フレッシュで少し酸味のある味わいが特長なんですよ。

日本酒に関する広い知識や、品質を見極める技術などを身に着けられる「J.S.A. SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)」という資格が創設されたときにも、社内でいち早く取得をしました。その中で、お酒と食事の相性のよい組み合わせ方(ペアリング)を学んだことで、日常的にもペアリングを探求するようになったんです。

ペアリングって、組み合わせ次第で新しい味が生まれたり、試せば試すほど発見があったりしてとても面白いんですよ。最近はロシア料理や南米の料理など、少し珍しい食べ物とお酒を合わせるのにもハマっています。

今回は、これらの経験を積む中で見つけたとっておきのペアリングをご紹介したいと思います。

やさしい甘みと清らかな味わいが楽しめる、佐藤さんの激オシペアリングは?

「いいちこフラスコボトル」のストレートとキスのてんぷら

私が激オシするのは、「キスの天ぷら」と「いいちこフラスコボトル」のペアリングです。

いいちこフラスコボトル」は「いいちこ」の頂点とも言える本格麦焼酎で、大麦を従来よりも多く磨き、大麦麹だけを使った贅沢な全量大麦麹仕込みでつくられたお酒です。

原料を多く磨くというのは日本酒の大吟醸づくりにもよく似ていて、真っ白いキャンパスには絵が描きやすいように、お酒も原料の米や麦を磨けば磨くほどクリアになり、つくり手のこだわりをのせやすくなるんです。「いいちこフラスコボトル」には、麹の香りや甘みなど、三和酒類にしか出せない味わいが込められているんですよ。

初めはぜひストレートで、つくり手のこだわりを感じていただき、お好みによって水割りやロックなども試していただければと思います。ちなみに、写真に写っているようなチューリップ型のグラスを使うと、花や白桃にも似たほのかな甘い香りがより楽しめますよ。

キスの天ぷら

そこに合わせるのが「キスの天ぷら」です。

キスは白身魚の中でも甘みがあり、天ぷらにすることで繊細で上品な味わいが楽しめます。「いいちこフラスコボトル」も同じく品がありクリアな味わいなので、お互いのおいしさを殺すことなく引き立て合うんです。

焼酎は口の中をすっきりとさせてくれるので、しっかりした味付けのものと楽しまれることが多いのですが、今回のようにさらりとしたもの同士で合わせるのもおすすめなんです。繊細なもの同士をかけ合わせたときにしか味わえないおいしさを、ぜひ知っていただきたいと思っています。

ちなみに、キスの天ぷらの作り方はオーソドックスなもので、特別なコツはありません。うちでは子どもたちも一緒に食べるので、腹骨を取るときに少し丁寧に小さな骨も取っているくらい。基本的には塩をつけて食べますが、レモンを搾ったり、天つゆを付けたりして、味を変えながら食べることもありますよ。

佐藤さんの激オシおつまみレシピ

材料(1~2人分)

  • キス…4匹

  • 油…適量

  • 小麦粉…適量

  • ▼ 天ぷら衣
  • ・卵…1個

  • ・水…1カップ

  • ・小麦粉…1カップ

  • 塩…適量

  • レモン…適量

  • 大根おろし…お好みで

  • 天つゆ…お好みで

作り方

  • キスのうろこを落として背開きにし、腹骨を取り除く。
  • キッチンペーパーでキスの水気を取ったら全体に小麦粉をまぶす。
  • ボウルに卵と水を入れて混ぜ、小麦粉を少しずつ加えながら、だまにならないようによく混ぜる。
  • キスを③の衣にくぐらせ、180℃程度の油で3分ほど揚げる。
  • 皿に盛り付け、塩とレモンを添えたら完成。

最後にメッセージをどうぞ!

日本酒のタンクと佐藤さん

今回「いいちこフラスコボトル」をストレートでおすすめさせていただいたのは、お酒のつくり手として、まずは瓶から注いだそのままを味わってほしいという思いからです。

「いいちこ」には「いいちこ25度」をはじめとしたさまざまな種類があるので、一度はお酒本来の味わいを楽しんでいただき、同じ場所でつくったお酒でもこんなに香りや味が違うんだということを知ってもらえるとうれしいです。そうして違いを知っていただくことで、お酒の楽しみもますます広がると思いますので、ストレートはもちろん、お好みの飲み方を探求していただけたらと思います。

※記事の情報は2024年3月8日時点のものです。