キャンプのお楽しみのひとつといえばキャンプ飯! アウトドア料理の専門家・A-sukeさんに焼酎と一緒に楽しみたい、おつまみキャンプ飯の簡単レシピを教えていただきました。これからキャンプデビューをする方もキャンプ飯がマンネリ気味の方もぜひお試しください!

この方にお聞きしました

A-sukeさん

A-sukeさん
本名:岡野永佑(おかのえいすけ)。1978年東京都生まれ。東京・水道橋にあるアウトドアカフェ&バー「BASE CAMP」のオーナー&料理人。アウトドア料理の本の執筆やアウトドア製品のデザインやプロデュースなども行う。フライフィッシングやハンティング、キノコ狩りや山菜を採ったりとアウトドアと食を結ぶ遊びを中心にMTBやスノーボード、オートバイなど様々な遊びに精通。著書に「THE男前 燻製レシピ77」「THE男前BBQレシピ77」(共に山と溪谷社)、「メスティン キャンプめし」(コスミック出版)がある。

A-sukeさんが考える失敗しないキャンプ飯のコツとは?

―キャンプ飯を作る上で気をつけるべきポイントはありますか?

食品の保存はアウトドアでは厄介なことの一つですよね。

今回ご紹介するレシピで使うものだと、たとえば“なす”。野菜ってスーパーでも半分くらいは常温で売ってますよね? クーラーボックスに入れなくても割りと大丈夫なんです。野菜は丸ごとなら持ち運びに意外に気を遣わなくていい食材です。

一方で、野菜を現地で調理すると生ゴミが出ちゃうんですよね。ゴミを捨てられないキャンプ場も結構ありますから、帰りに持って帰らなきゃいけない。それが嫌だなという方は、自宅でカットしたものを保存袋や容器に入れて、クーラーボックスに入れて運ぶという手もあります。キャンプ場での調理も楽になりますし。

―今回は缶詰を使ったレシピもご紹介いただきますね。

僕、魚が大好きなんですよ。フィールドで魚を食べようとすると、場所によってはなかなか難易度が高いこともあって、魚の缶詰はよく食べます。キャンプで缶詰をそのまま食べるのはちょっと寂しい感じがするかもしれませんが、少し手を加えればごちそうに変わります。

―お肉はどうでしょう?

今回は生肉を調理するレシピもありますが、もしクーラーボックスを持っていかないのであれば、ベーコンとかソーセージとか、傷みにくい肉類をチョイスしてもいいと思います。個人的にキャンプは原始人ごっこだと思っているので、昔ながらの保存食をうまく利用して楽しむのも醍醐味かなと思います。

キャンプ飯に焼酎は合う?

―キャンプと焼酎の相性はどうでしょう?

車やオートバイが運転できない頃からキャンプをやっているので、荷物は両肩と両手で持てるくらい、というのが僕のキャンプスタイルのベースにあるんです。焼酎などのハードリカーは量をたくさん持って行かなくてもいいので、荷物を少なくするという意味でいいですね。

寒い時期にはお湯で割ったりと季節に合わせて温度を変えられるし、何より食事に合う。オートバイで日本全国をキャンプツーリングしていた時期があって、旅先の漁港で魚を仕入れてアウトドアで食べる、というのをライフワークのようにやっていたんです。魚にはやっぱり焼酎がいいですね。

おつまみキャンプ飯レシピ①|焼きナスの梅めんつゆ浸し

\さっぱり梅味が食欲をそそる/

おつまみキャンプ飯レシピ①|焼きナスの梅めんつゆ浸し

スキレットで揚げ焼きしたなすに、梅肉を効かせたさっぱりおつまみ。作りたてのアツアツはもちろん、冷めても味がなじんでおいしくいただけます。うどんやそうめんに乗せるのもおすすめ!

今回は揚げ焼きにしましたが、なすをアルミホイルに包んで、焚き火でホイル焼きにしてもおいしいです。その場合は浸し地にごま油を加えてください。

材料

なす…2本
ごま油…大さじ1
おろししょうが…小さじ1(チューブでもOK)
梅肉…1個分(チューブでもOK)
めんつゆ(3倍濃縮タイプ)…小さじ2
みょうが…お好みの量
青じそ…お好みの量
炒りごま…ひとつまみ

作り方

1.ごま油を入れたフライパンを熱し、乱切りにしたなすを揚げ焼きにします。なすが油を吸ってしまうので、足りなければ適宜ごま油を足してください。

なすを揚げ焼きに

2.おろししょうが、細かくたたいた梅肉、めんつゆを入れたボウルに、1のなすを加えて和えます。

なすを和える

3.2を器に盛り、薄切りにしたみょうが、せん切りにした青じそを乗せて、炒りごまを振ったら完成!

おつまみキャンプ飯レシピ②|サバ缶の香草パン粉焼きアヒージョ風

\スキレット×缶詰の簡単アヒージョ/

\スキレット×缶詰の簡単アヒージョ/

缶詰を使ったお手軽おつまみ。スキレットに具材を入れて弱火にかけるだけでOKなのでアウトドアのおつまみにもってこいです。パン粉のカリカリとした食感がアクセント。

サバはかたまりのまま食べてもおいしいですが、崩してパンに乗せるとまた格別です。残ったオイルはパスタにしても。

材料

オリーブオイル…鍋底から1cmくらい
タイム…1本
にんにく…3片
ミニトマト…4個
パン粉…ひとつかみ
サバ水煮缶…1缶
ほうれん草…2束
レモン…1/8個

作り方

1.スキレットにオリーブオイル、タイム、皮をむいて潰したにんにく、ミニトマト、パン粉、水気を切ったサバ水煮を入れて弱火にかけます。

スキレットに材料を入れて弱火にかける

2.サバやミニトマトを裏返しながら加熱し、パン粉がきつね色になったら火を止めます。

パン粉がきつね色になったら火を止める

3.ざく切りにしたほうれん草を加え、余熱でしんなりさせます。味見をして薄いようなら塩を足してください。仕上げに黒こしょうを振り、レモンを搾り入れたら完成!

ざく切りにしたほうれん草を加える

おつまみキャンプ飯レシピ③|キューバサンド

\ホットサンドメーカーが大活躍!/

おつまみキャンプ飯レシピ③|キューバサンド

キューバ移民がフロリダに持ち込んだと言われるキューバサンド。ローストポーク、ハム、チーズ、ピクルス、マスタードをサンドし、パンの表面をバターでカリッと焼き上げるのが定番スタイルです。ジューシーなお肉ととろけるチーズ、歯触りのいいピクルスのコンビネーションが最高! 今回は、ホットサンドメーカーを使ってお手軽ローストポークも手作りします。

映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」にも登場したキューバサンドをアウトドアで楽しめるレシピです。使用するホットサンドメーカーはフラットで仕切りのないものがおすすめ。ローストポークに焼き目をつけて蒸し焼きにし、さらにパンをプレスしながらカリッと焼き上げる…と大活躍のアイテムです。

材料

豚の厚切り肩ロース肉…1枚
ローズマリー…2本
塩・こしょう…少々
バター…10g
バゲット…長さ15cmくらい
ハム…1枚
きゅうりのピクルス…お好みの量
粒マスタード…お好みの量
チーズ…お好みの量

作り方

1.ローストポークを作ります。豚の厚切り肩ロース肉に塩・こしょうで下味をつけます。ローズマリーとともにホットサンドメーカーに入れ、ふたを開けたまま中火で加熱します。焼き目がついたらふたをして裏返します。このときの加熱時間の目安は肉の厚さ1cmにつき片面1分。肉の厚さが3cmだったら片面3分が目安です。

ホットサンドメーカーでローストポークを作る

2.肉が焼き上がったら、しばらくふたをしたまま置いておき、肉を休ませます。

肉が焼き上がったらしばらく寝かせます

3.肉を薄めのそぎ切りにします。

肉をそぎ切りに

4.ホットサンドメーカーに半量のバターを入れ、加熱します。

バターを入れる

5.切り込みを入れたバゲットに、ローストポーク、ハム、チーズ、カットしたピクルス、粒マスタードをサンドし、ホットサンドメーカーへ。ふたをして焦がさないよう弱火でじっくり焼きます。反対側も半量のバターを入れ、同じように焼きます。

ホットサンドメーカーで焼く

6.パンの表面がカリッとしたら完成!

パンの表面がカリッとしたら完成

キャンプにおすすめの「いいちこ」は?

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キャンプのお供に「いいちこ」とおいしいおつまみ、ぜひお試しください!

※記事の情報は2022年11月4日時点のものです。(2023年3月1日更新)