「説明が丁寧で、確実においしい」と評判のレシピサイト「白ごはん.com」。レシピを考案しているサイト運営者の冨田ただすけさんは、「レモンサワーの素」の作り方の中で、焼酎は「いいちこ」がおすすめと紹介しています。その理由や、普段のお酒の楽しみ方、おつまみレシピを開発するときのこだわりなどを伺いました。

冨田ただすけさんプロフィール画像

この方にお聞きしました
冨田 ただすけ(とみた ただすけ)さん
山口県下関市生まれ。家庭料理を伝えるレシピサイト「白ごはん.com」運営。名古屋の日本料理店での修業や食品メーカーでの研究開発などを経て、2008年に「白ごはん.com」を立ち上げる。「また作りたい、また食べたい」レシピ情報を日々発信するとともに、公式ストアではオリジナル商品を中心に「ずっと使えるもの、毎日食べても飽きないもの」を取りそろえる。年間PV数は3億を超える人気を誇る。

上品で爽やか、うまみが続く「いいちこ」はレモンサワーにも最適

―「白ごはん.com」で紹介されている自家製レモンサワーの素に使うお酒として、冨田さんは「いいちこ」をおすすめしてくださっていましたよね。その理由を教えてください!

「白ごはん.com」のレモンサワー
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レモンサワーの素:白ごはん.com

「いいちこ」は口当たりがすっきりしているところや、上品で爽やかな味わいがレモンサワーに合うだろうと、実は構想段階からなんとなく予想していました。

試作段階では麦焼酎なのか、米焼酎なのか、黒糖焼酎なのかという選定から始めて、麦だけでも数種類を試作して比べました。その結果、一番おいしいと感じたのが「いいちこ25度」で作ったレモンサワーの素でした。

僕は「いいちこ」のうまみって、昆布だしのうまみの出方や伸び方に似ているなと感じることがあるんです。もちろん味わいはまったく違うものですけど、昆布だしの後味のように口の中でふわっと広がり、長時間楽しめるところが共通している気がして。このうまみの持続が、レモンサワーの素のおいしさにもつながっているのではないかと思います。

レモンサワーを仕上げる冨田さん

自炊の良さは、食べる人に寄り添って料理を作れること

─冨田さんが運営されている「白ごはん.com」がどのようなサイトなのか、あらためて教えてください。

「白ごはん.com」は、“白ごはんに合う”家庭料理、特に自分が好きな和食を中心に、家で作っておいしいと思ったものを、繰り返し作って完成させたレシピを紹介しているサイトです。写真も文章もすべて僕ひとりでやっていて、伝えたいこだわりとか、失敗しないためのコツなど細かくいろいろなことを詰め込んでいます。他のレシピサイトに比べると文章も写真もすごく多いと思うのですが、そこがサイトの特徴にもなっていると思います。

―ご家庭で何度も作って完成させた、冨田家のレシピが紹介されているサイトなのですね。

はい、我が家の食卓のレシピですね。完成させたといっても、アレンジの余地は残しています。あとこだわりとしてはできるだけ化学調味料は使わず、身近な食材で作れるように、と考えています。

─料理研究家として活躍されている冨田さんですが、食に興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか?

これというきっかけはないのですが、アレルギーのある家族がいたので、おやつでもなんでも手作りする母親の姿を見ていて、小学生ぐらいから自然と料理の手伝いをするようになっていました。高校生の頃は家に友達が来て「おなかすいたー」って言われたらチャーハンを作って出したりしていましたね。大学生で一人暮らしを始めてからは、ちょっとこだわったものを作りたい、とぬか床を始めてみたり(笑)。当時は写真部の部長を務めていて、家に部員を呼んで、地元・山口県下関のフグをふるまったりしていました。毒の部分を取り除いたフグのみがき(身欠き)を何本か送ってもらって、それを刺身にしたり鍋にしたりして。

振り返ってみると、幼少期から料理をする機会が多い方だったかもしれません。就職活動も食品メーカーを中心に行っていて、最初は中食*の食品メーカーの製造工場で働き、その後調理師専門学校で調理師免許を取得して、日本料理店で修業させてもらいました。
*家庭外で調理された惣菜等の食品を、購入して持ち帰るまたは配達などにより家庭内で食べる食事の形態のこと

―食に携わるさまざまな経験をされてきたんですね。「白ごはん.com」を始めたのは、いつ頃ですか?

「白ごはん.com」を立ち上げたのは、日本料理店での修業後、食品加工メーカーに就職して1年目のときでした。食品加工メーカーでは研究開発職をしていたのですが、たまに残業はあるものの、一日中ハードに働いていた日本料理店の修業時代に比べたら気持ち的に余裕がありました。昼は研究開発、休み時間には畑に行って、夜は「白ごはん.com」という生活を送っていました。

―一日中「食」に関することばかり! お仕事をしながら「白ごはん.com」を始めたのはなぜですか?

修業時代に日本料理店で学んだ下ごしらえや、安定しておいしいものを作る工夫っていうのは、僕にとっては目からウロコなことがたくさんあって、それらは家庭料理でも役に立つなと思ったんです。せっかく勉強したことを忘れずに残したいという思いから、「白ごはん.com」を始めました。2008年からスタートし、今年で16年目ということになります。

―冨田さんが考える自炊の良さはどんなところですか?

料理研究家として料理を仕事にしている今も、家でよく料理をしていて、高校生の娘に週3でお弁当も作っています。毎日のごはんもお弁当も、そのとき家族が、自分が、何を食べたいのか想像して、それに寄り添うようものを作ることができるところが自炊の良さでしょうか。外食ではなかなか難しいことかなと思います。

インタビュー中の冨田さん

週末は試作品をアテに晩酌することも

―冨田さんは、普段からお酒は飲んでいらっしゃいますか?

お酒は好きで、週3回くらいのペースで飲んでいます。健康診断を気にしてちょっと控えていますが、本当はもう少し飲みたいくらいです(笑)。

─お酒を飲むのはどのようなシーンが多いですか?

基本はごはんと一緒に、食中酒として飲むことが多いですね。週末は冷蔵庫に試作品がいっぱいあるので、それらをアテにちびちびやっています。

─よく飲まれるのは、どんなお酒なんでしょうか?

僕は麦焼酎、芋焼酎、ビールや日本酒を飲むことが多いです。実家の両親はいつも焼酎を飲んでいて、ロックがメイン。冬になるとお湯割り、夏はソーダ割り、お茶割りも飲んでいた記憶があります。僕が焼酎を飲むのは、両親の影響もあるかもしれません。

─「いいちこ」を飲むこともありますか?

「いいちこ25度」を家でも常備して飲んでいます。香りもフルーティすぎず、クセが強すぎないので、野菜でも魚介でも、本当に和食全般によく合うんですよね。氷が溶けて段々とマイルドな味わいに変化するロックも好きですし、お湯割り、お茶割り、ソーダ割りと、料理に合わせて本当にさまざまな飲み方で楽しんでいます。

冨田さんの愛飲は「いいちこ25度」

―冨田さんにとって「いいちこ」はどんな存在でしょうか?

僕は「いいちこ」を飲むと安心するというか、おだしやお味噌汁を飲んだときのようにホッとするんですよね。またさまざまな料理に合わせることができますし、アレンジも自在なので、日常で飲むのはもちろん、幅広いシーンにフィットするお酒だと思います。

「白ごはん.com」も「おもてなし料理から和食の基本まで」と謳っていて、見てくれる方の食卓に寄り添うというか、繰り返し作れて、食べると心が安らぐレシピになればいいなと思ってやっています。そういった部分では「いいちこ」と似た部分がある気がしています(笑)。

おつまみレシピはシンプルな発想からスタート

―「白ごはん.com」にはおつまみレシピも多数掲載されていますが、お酒に合う料理を考えるときと白ごはんに合う料理を考えるときでは、どのような違いがあるのでしょうか?

お酒に合う料理と白ごはんに合う料理は似ているので、味付けの考え方は同じなのですが、おつまみの場合は手軽さ、それから旬の野菜を使うことを考えています。

─おつまみを考案されるときに、他にも意識していることやこだわりなどはありますか?

最初はそら豆や枝豆を茹でるなど、ごくシンプルなものから発想をスタートすることが多くて。そこからレシピを作っていく中で意識するのは、お酒に合う塩の効かせ方ですね。さらに生姜、にんにく、大葉、みょうがなど和の薬味を効かせたり、ごま油やオリーブオイルといった少し特徴のある油を使うなどのプラスアルファをしていっています。

「いいちこ下町のハイボール」には野菜や薬味たっぷりのおつまみを合わせたい

―「いいちこ25度」をソーダ割りで飲むこともあるという冨田さんに、今回は缶商品の「いいちこ下町のハイボール」をお試しいただきます。飲んだ印象を教えていただけますか?

すごくおいしくて、ちょっとびっくりしたというのが素直な感想です(笑)。かぼすスピリッツが効いていて、香りが良く、レモンとはまた違ったまろやかで味わいのある酸味や、ほんのりと苦みも感じられて。和食が中心の「白ごはん.com」の料理とも相性が良さそうと思いました。

―特におすすめのおつまみがあれば、ぜひ教えていただきたいです!

僕が「いいちこ下町のハイボール」にぴったりだと感じたのは、「なすの煮びたし」と「油揚げの薬味まきまき」です。

「なすの煮びたし」と「油揚げの薬味まきまき」

おつまみとして最初に思い浮かんだのは、野菜の天ぷらでした。アスパラとかモロッコインゲンの天ぷらとかよく合うだろうなと。そこからいろいろと試した中で、この二品に辿り着きました。お互いを引き立て合う、良きパートナーになってくれると思います。

―「いいちこ下町のハイボール」もおつまみも楽しめる組み合わせなのですね。「なすの煮びたし」はどんなところが決め手になったのでしょうか?

すっきり爽やかな「いいちこ下町のハイボール」には野菜と油を使った料理を合わせたいと思って選びました。生姜を効かせているのも、このハイボールとの相性がアップするポイントになっていると思います。

「なすの煮びたし」は、なすを揚げずに少し多めの油で炒めてから煮て作るので、こってりしすぎないけど、なすのジューシーさや油のコクがたまらないひと品です。「白ごはん.com」の中でも人気のあるレシピなんですよ。

なすは一年中売られている野菜ですが、旬を迎える夏はいっそうおいしく、値段も手頃になるので作ってみていただきたいです。

「白ごはん.com」の「なすの煮びたし」
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なすの煮びたし:白ごはん.com

―「油揚げの薬味まきまき」は油揚げの使い方がユニークですね。

油揚げの煮物の汁気をしぼってからフライパンで軽く焼き、大根おろし、生姜、みょうが、ねぎなどお好みの薬味を巻いて食べるレシピです。

冷凍保存もできる油揚げの煮物さえ作っておけば準備も手間がかからないし、肉や魚を使っていないのにすごく満足感があるんです。

この料理は、みょうがや生姜など和食でよく使われる薬味の香りが、「いいちこ下町のハイボール」の香りとマッチすると感じたので選びました。合わせる薬味のバランスによって味わいの変化も楽しめますので、お好みの組み合わせを見つけていただくのもいいと思います。

「白ごはん.com」の「油揚げの薬味まきまき」
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油揚げの薬味まきまき:白ごはん.com

※記事の情報は2024年7月16日時点のものです。