「いいちこ」のおいしさや楽しみ方を誰よりも分かっているはず(!)の三和酒類社員が「いいちこ」に合うと思うおつまみを激オシ! 今回は、精製課 原酒・樽チーム 課長の松本真一郎(まつもとしんいちろう)さんが登場。日本らしい食の楽しみを強く感じられる、高知特産の激オシおつまみとは?

精製課 原酒・樽チームに所属している松本さんのお仕事は?

三和酒類・松本さんのお仕事の様子

私は、三和酒類でSCM本部精製課の原酒・樽チームで課長職を務めています。

最初の数年は焼酎の製造、その後は20年間ほど研究開発の部署に在籍し、半年前に現在の部署に異動となり、再び製造を担当することになりました。現在の部署では、商品毎のレシピ通りに原酒をブレンドしたり、樽で熟成させる原酒の生産や管理を行ったりするのが主な仕事です。

樽貯蔵原酒の業務は、非常に長いスパンで焼酎づくりに携わります。焼酎樽に使用するオークの木は、100年ほどかけて育てられ、樽貯蔵に最長で80年ほど使用できるとも言われています。ある意味で人間よりもずっと長生きなんです。そんなオーク樽で貯蔵される原酒の中には、10年、20年と熟成させ、子どもや孫の世代が大人になったときにようやく商品になるものも存在しています。熟成期間が短いものもありますが、どれも今日明日で結果が出るようなものではありません。おいしい焼酎をつくるためにどのような環境で熟成させていくのか、今だけでなく未来のこともイメージしながら仕事ができることに、やりがいやおもしろさを感じています。

私は趣味で剣道を40年近く続けているのですが、焼酎づくりと共通点を感じることがたびたびあります。どちらも大切な日本の文化で、多くの先人たちが試行錯誤を重ねつつ、数百年以上もバトンリレーを続け、現代まで伝えられてきたものです。「いいちこ」のように、つくり方の知識だけではなく、実際の“もの”を伝承していけることは大変楽しいことであり、本当に貴重な仕事をさせてもらっていると感じます。焼酎づくりも剣道も突き詰めれば突き詰めるほど新しい課題が見えてきて終わりのないものですが、先人から引き継いだものをしっかりと未来へ引き継げるようにしていきたいです。

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たっぷりの薬味で風味豊か! 松本さんの激オシおつまみは?

カツオのたたき

私が紹介するおつまみは、「カツオのたたき」です。

私は高知大学の出身なのですが、在学中にアルバイトをしていたビアホールで数え切れないほど注文を受け、テーブルにたくさん運んだ思い出の料理です(笑)。高知は酒どころという土地柄もあってお酒を飲む機会が多く、酒造メーカーで働きたいと思うようになったきっかけの場所でもあります。

高知には、皿鉢(さわち)料理という郷土料理があるのをご存じでしょうか? 大皿に刺身などの食べ物を盛り合わせた料理の総称で、みんなで自由に食べられるよう大きな皿に盛るのだそうです。私はそういった土佐の自由奔放でダイナミックな文化や、おもてなしする側・される側といった垣根を超えて、一緒に食べたり飲んだりして楽しむという考え方がすごく好きなんです。

「カツオのたたき」は、そんな皿鉢料理を彩る定番のひとつ。カツオをねぎ、みょうが、スライスした玉ねぎ、生にんにくと一緒に、ポン酢で豪快に食べるのが土佐流です。新鮮なカツオはそのままでもおいしいですが、薬味や調味料でさらに味わいが豊かになります。今回は手軽に食べられる調理済みのカツオを購入し、「いいちこスタイル」で紹介されていたかぼすの「自家製ポン酢」を作って合わせてみました。かぼす果汁のフレッシュな酸味や自然な甘さ、刺激よりも調和や柔らかさを感じる味わいが、新鮮なカツオに非常にマッチしていておいしかったです。

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「カツオのたたき」に合わせる「いいちこ」は?

「カツオのたたき」と「いいちこスペシャル」

「カツオのたたき」には、「いいちこスペシャル」がよく合います。

「いいちこスペシャル」と、ポン酢で食べるカツオのたたきは、三和酒類の樽貯蔵原酒担当としてぜひおすすめしたい組み合わせです。お酒、食材、調味料がそれぞれほどよい個性を持ちつつ“香味の調和の余白”を残しているので、おいしさが喧嘩しません。和食らしい食の調和を、ぜひ楽しんでいただきたいです。

長期貯蔵の「いいちこスペシャル」は、パイナップルのようなフルーツ系の華やかなエステル香、バニラのような甘い香り、レーズンのような香りなどを同時に心地よく感じられるのが特徴です。私は「いいちこスペシャル」の香味を存分に味わいたいので、常温ストレートでちびちびと飲みながらカツオのたたきを食べるのが気に入っています。ただ、アルコール度数30度と高めなので、ハイボールにするのもおすすめです。「いいちこスペシャル」1、炭酸水3くらいで割ると、アルコール度数が7.5度ほどになって飲みやすくなります。控えめだったフルーティな香りが開いて、カツオのたたきやポン酢との調和をより感じられると思います。

最後にメッセージをどうぞ!

激オシおつまみと「いいちこ」を楽しむ三和酒類・松本さん

日本人は、日本伝統のお酒や料理、調味料などにおいて、他の要素と組み合わせたときに香味が調和するための“余白”のあるものづくりをしてきたのではないかと、最近思うようになりました。「いいちこ」も然りで、どの商品も優しく寄り添うような香味でお酒が自己主張し過ぎないからこそ、繊細な和食や和の調味料と調和したときに最もおいしさが際立ちます。

そういった日本ならではのおいしさや文化の魅力を多くの方に感じていただきたいですし、10年後、20年後にも繋いでいけるように、これからもお酒づくりに精進したいと思っています。

※記事の情報は2025年3月11日時点のものです。